万年筆を分類する ~選ぶポイントにもなる万年筆の大きな選択肢~
万年筆は多種多様。サイズや軸の素材などいろいろな分類の仕方があるが、選ぶときの基準にもなるのが、ペン先の素材、字幅、そして吸入方式だ。それぞれの概略をまず紹介しよう。
【万年筆の基本の3つのポイント】
ペン先
ペン先の素材には金が使われている。これを「金ペン先」と呼ぶ。金は、金属の王様であり腐食に強いが、金ペン先を持つ万年筆は高価だ。一方、廉価な万年筆では金ペン先ではなく「スチールペン先」が付いている。金ペン先かスチールペン先か、は万年筆を分類する大きなポイントだ。
字幅
万年筆の字幅は、大きく分けると3種類。細字、中字、太字、それぞれに万年筆ならではの筆致や書き味がある。字幅には厳密な規格がないので、同じ字幅でもメーカーによってかなりの違いがある。同じモデルの同じ字幅でも切り割りの間隔の違いやペンポイントの状態で微妙な違いがあるのが万年筆の奥深いところ。
吸入
万年筆で使うインクは、ボトルとカートリッジの2種類。それぞれに対応した万年筆があり、さらに両方が使える「両用式」がある。両用式では吸入機構を持つ「コンバーター」を挿すことでボトルからインクを吸入できる。ボトルとカートリッジには、それぞれメリットがある