文房具を語る心にしみる言葉が満載 「惚れぼれ文具 使ってハマったペンとノート」
ロケットも、文房具から生まれた。
これは2006年のトンボ鉛筆のポスターに使われた広告のコピーです。短くなったトンボ鉛筆8900が、ロケットのように青空に向かっている画像にこの文字がのっています。このコピーを作ったのはコピーライターの岩崎俊一さん。
このポスターも、コピーも大好きです。2013年に「趣味の文具箱」編集部が作ったムック「トンボ鉛筆完全ブック」をお持ちの方は94ページをご覧ください。このポスターを全面に掲載しています。
人が人らしく生きるためには、言葉が必要です。言葉は時に心を癒やし、元気づけ、時にひとを傷付け、心を谷底に落とすことだってあります。言葉が広がっていくことで、文明が開き、文化が深まっていきます。ロケットを作る膨大な技術も、長い歴史の言葉の重なりでできているはず。
言葉が氾濫する時代だからこそ、言葉を大切にしたい。そして、良いペンは言葉を大切にするための不可欠な道具です。
文房具は言葉を作り、人に伝えます。そして文房具の魅力も言葉によって伝わっていきます。文房具を語る言葉の達人、小日向 京さんの新刊が2月22日から発売となります。
本の名前は「惚れぼれ文具 使ってハマったペンとノート」。文具好きの心をなごませ、筆欲を盛り上げ、元気が出る言葉が詰まっています。
この本の、「はじめに」で登場する、印象に残った文を紹介します。
新たな世界はいつだって楽しいところばかりとは限らないと知っても、
今日はうまくいくかもしれない、
明日はうまくいかせるんだと私たちはがんばってきました。
その傍らには、常に文具がたたずんでいたと感じます。
子どもの頃に筆記具と紙を手にしたときから今までずっと、
私たちは文具と過ごし続けてきたのだと言えます…
続きは、あなたの手の上に本を置いて、ゆっくりとご覧ください。
この記事は2019年2月22日に配信した「【趣味の文具箱】Mail Magazine」の内容を、一部転載して構成しています。各種情報は変更している場合があります。
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清水 茂樹(しみず しげき)
1965年、福島県会津若松市生まれ。2004年より文具情報誌「趣味の文具箱」編集長。「ステーショナリーマガジン」「ノート&ダイアリースタイルブック」も手掛ける。ソリッドな黒軸、ネイビーブルー色のインク、風合いが育つ革、手のひらサイズが大好き。