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2017.10.04

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「スーベレーン」が好きです。

「スーベレーン」が好きです。

「スーベレーン」って、声に出して読みたくなる良い語感ですよね。

「趣味の文具箱」を作り始めた2004年当時、ペリカンの万年筆スーベレーンM800は本体5万円でした。この頃から編集部周辺では、勝手に「スーベレーン」という単位を作り、10万円の買い物をした時に、「このシャーペンいくらだった?」「2スーベレーン」「えっ、バカじゃないの…」といった会話で活用していました。そして、この単位は(当時のレートのまま)今でも健在です。

ペリカンのスーベレーンシリーズは素晴らしいデザインです。長さ、太さ、重さが見事に調和しており、握ったときのバランスが絶妙です。サイズは、1000、800、600、400、300が揃っており、自分のペントレーを眺めてみたら、いつの間にか全サイズが並んでいました。決して集めているわけじゃないんですが…。

長さ、太さ、重さがそれぞれ違うので、握った感触や書き心地も当然違いがあります。800と600は見た目にはほとんど差がありませんが、実際に手にしてみると明らかに違う。さらにペン先の設計にも特徴があり、一番大きい1000はとても弾力がある。800になると硬く、ペン先のサイズが小さい400ではより硬い印象。さらに小さい300は見た目がとても硬いペン先のようですが、実際に書いてみると弾力がある。こんなマニアックなラインアップを考えたペリカンの商品企画の担当者に早く会って、お話を聞きたいものです。

自分のM300は、もう10年以上使っています。最近このM300にハプニングが。首軸の先端にある金属のリングが外れてどこかへ行ってしまったのです。このリングはあってもなくても機能的にはまったく変わりません。そのまま気にせずに使おうと思っていたのですが、書くたびに視界に入ってくるもので、ちょこちょこ気になってしかたがない。そこで、都内にある文具店に相談に行きました。ここには顔なじみの店員さんがいます。

「ここのなくなったパーツを付けてもらえますか?」
「はい、これなら軸の交換ですね」
「いや、パーツが外れているだけなので、リングを付けてもらえればそれで…」
「軸の修理は原則、軸全体のパーツの交換となります」
「結構使い続けていて、キズもあるけど愛着もあるので、交換したくないなぁ。緑縞の柄も気に入っているし。緑縞の接合面の絶妙なラインもきれいで…」
「残念ながら、軸まるごとの交換となります」

スマホやDAP(音楽プレーヤーのことです)、カメラなど、デジタルな物が世の中に増えるにつれて、愛着を持って使い続けることができる物が急激に減ってきています。こんなご時世の中で、万年筆や筆記具は永年に渡って使い続けることができる貴重なジャンルとなっています。筆記具の設計や工場の現場を多く見てきているので、効率を優先しなければならないことも理解しているつもりです。でも、(ある程度高い金額になってもよいので)できる限りオリジナルを残した修理対応もぜひ検討してもらいたいもの。写真は、修理から戻ってきたM300です。ちなみに、修理費用は約0.1スーベレーンでした。

最近、父親の形見となったM800青縞の軸にうっすらとしたヒビを発見してしまいました。ペン先がとても熟れて書きやすいだけに、この修理にも悩み中の暑い夏です。

この記事は2017年7月21日に配信されたメールマガジンの内容を一部を転載して構成されています。各種情報は変更されている場合があります。
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清水 茂樹(しみず しげき)

清水 茂樹(しみず しげき)

1965年、福島県会津若松市生まれ。2004年より文具情報誌「趣味の文具箱」編集長。「ステーショナリーマガジン」「ノート&ダイアリースタイルブック」も手掛ける。ソリッドな黒軸、ネイビーブルー色のインク、風合いが育つ革、手のひらサイズが大好き。

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