iPhoneは理想の手帳になりえるのか
今回は手帳評論家の舘神龍彦さんの「iPhone×手帳論」です。舘神さんは、5月発売の「iPhone手帳術」で、仕事の質とスピードを上げるテクニックを紹介しています。
紙の手帳をiPhoneに変えてみるといろいろな問題が出てくる。そもそもiPhoneに手帳が担っていた機能を完全に担わせることは可能なのだろうか。
結論から言えば不可能ではないが、それだけでは不十分だと思える。反面、iPhoneが紙の手帳より優れている部分もある。以下に説明していこう。
まず不十分な点。これは収納機能だ。紙の手帳のカバーの内側にはカードや予備の名刺など、薄い紙類を保持できる。そしてiPhoneになったとたん、ここに入っていた紙類が路頭に迷う。とくにカードケースなどにおさまらない割引券とか診察券のようなものがやっかいだ。これには薄型のシステム手帳を併用すると便利だ。
薄型バインダーにはメモのリフィルも挟んでおこう。とくにiPhoneで通話をしながらメモを取るときには、紙の手帳があるととても便利だ。
iPhoneが優れている点は、どんなときでも簡単にメモがとれることだ。図形などはさすがに無理だが、ちょっとしたアイデアを文章で記録することはできる。しかもロックしたままで。ホームボタンを長押しして「メモして」と話しかければ、Siriが反応し、音声のメモを取るモードになる。それからマイクのアイコンをタップして話しかければ、iPhoneが音声を認識し記録される。ロックを解除して標準のメモアプリを開けば、保存されたメモが確認できるはずだ。Siriは意外と融通がきき、たとえばいきなり予定を話しかけると標準カレンダーに予定を入れてくれる。この2つの機能を、iPhoneユーザーの前で試してみるとたいてい驚かれるところを見るとみんなあまり使いこなしていないのかなとも思う。
iPhoneは手帳よりも部分的には優れているが、紙のメモ帳を併用すればもっと便利に使える。「iPhone手帳術」を書くにあたっていろいろ試して見た結論がこれだ。iPhoneユーザーの方は、手帳として使う方法をいろいろ試してみるときっと発見があるはずだ。
(手帳評論家 舘神龍彦)
この記事は2017年6月30日に配信されたメールマガジンの内容を一部を転載して構成されています。各種情報は変更されている場合があります。
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