「3冊使い!」のシステム手帳の自分流活用法
九州の熊本、鹿児島へ、「趣味の文具箱」の取材で行ってきました。熊本城の震災での被害は想像を超えた大きいものでした。崩れた石垣が、広場一面にずらーっと並べられ、石のひとつひとつに番号が記入されています。元にあった所在地を表す住所のようなもので、これから限り無く正確に復元するためのナンバリングだそうです。
熊本、鹿児島にもたくさんの魅惑の文具店がありました。趣味の文具箱42号(6/16発売予定)で掲載予定です。お楽しみに。
文具店では、システム手帳の売場が活気を戻している気配を感じました。システム手帳ファンとしても元気が出る光景でした。
アシュフォードは、システム手帳の普及と復権を目指し、毎月「システム手帳サロン」を開催。愛好者の声を集めて、魅力を発信しています。前々回のサロンでは、愛好者の方々に混じって自分もシステム手帳愛を発表。このときに皆さんに配布したバイブルサイズのリフィルがこれです。
3冊+保存バインダーの自分の活用方法をまとめてみました。
【1】マイクロ5(φ9ミリ)
上着やズボンのポケットに忍ばせ、いつでもどこでも、瞬時に取り出して使うメモ帳。臨戦態勢の戦闘機のような存在です。最近は本誌オリジナルのブルーコードバンを愛用しています。
鹿児島の夜、宿の近所の小料理屋で「森伊蔵」に遭遇! たっぷり呑んでかなり気持ちよくなってホテルにもどってカードキーを取り出してみたものの、部屋番号が書いてありません。部屋番号も覚えていません(または森伊蔵のせいですぽんと忘れた)。こんなときのために、この手帳は活躍します。夜の街に繰り出す時には、部屋番号をマイクロ5に記入することが最近の習慣となっています。ホームセンターなどの巨大な駐車場にクルマをとめるときも、位置番号をよくメモっています。これぞ、アラフィフの心得。
【2】バイブルサイズ(φ15ミリ)
ベルトなしの標準サイズ。なんでも書くシンプルなノートの代わりに使っています。最近は、アシュフォードのプレスコット(ネイビーブラック)を愛用しています。ベルトがないので、ページファインダーを活用して、開いてすぐ記入できるのが特長。カバンの中ですぐに取り出しやすい場所に入れています。対潜哨戒機のような航続距離が長めの偵察機のような存在でしょうか。リフィルは、1件につき1ページ(=1枚)。見開きの右側から書き始め、原則として裏側は使いません。情報カードをバインダーに綴じて使っているイメージです。
【3】バイブルサイズ(φ25ミリ)
現状ではほぼ最大級のリング径25ミリのバイブルサイズ「プレスコット(グリーン)」を使っています。いま必要な情報をひたすら収容する手帳。仕事をした戦闘機や偵察機が戻ってくる航空母艦のような存在です。各ページにインデックスやタブがずらずらっと並んでいます。1週間に1回くらいの割合で【1】と【2】を見返すと、多くのページはすでに用済みとなっていますが、一部必要なページをこの空母に収納したり、要約して転記しています。そして用済みのリフィルをばんばん捨てていくのも、実はシステム手帳の隠れた快感です。
プレスコットの開きはとても軽快でスムーズ。これだけ厚いのに見返すのにストレスを感じることがありません。
【4】保存バインダー
バイブルサイズで、1年分のたまったリフィルを1冊にまとめています。記入したスケジュールは年明けにまとめて移動、雑誌などの仕事関係は年度開けの4月上旬に前年度分をまとめて移動しています。1年に1度、空母が帰る母港のような存在です。
ざっと、こんなようなことをサロンではお話しさせていただきました。サロンは月1回ペースで開催されているので、またおじゃましたいと思っています。
この記事は2017年3月31日に配信されたメールマガジンの内容を一部を転載して構成されています。各種情報は変更されている場合があります。
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清水 茂樹(しみず しげき)
1965年、福島県会津若松市生まれ。2004年より文具情報誌「趣味の文具箱」編集長。「ステーショナリーマガジン」「ノート&ダイアリースタイルブック」も手掛ける。ソリッドな黒軸、ネイビーブルー色のインク、風合いが育つ革、手のひらサイズが大好き。