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2017.03.08

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小日向日記│趣味の文具箱 vol.41「筆欲を満たす試み」記事の話

小日向日記│趣味の文具箱 vol.41「筆欲を満たす試み」記事の話

2017年3月1日(水)、趣味の文具箱 vol.41が発売となりました。

特集は「文具を贈る」。卒業や入学、就職のプレゼント選びの機会が増えるこの季節に、ギフト情報や贈り物のヒント満載の総力特集ページになっています。

表紙の万年筆は、プラチナ万年筆「出雲」シリーズの八雲白檀。p18~23の「旅は文具を連れて」星野リゾート 界 出雲で紹介している1本です。出雲といえばやはり…プラチナ出雲、ということで文具旅に持参しました。

新製品情報や読みものページも必読です。小日向は趣味文を読む時にはたいてい、5×3カードやシステム手帳リフィルを栞代わりにして、読みながら目に留まったアイテムや使い方をメモしていきます。そして読み終えた時、その紙は書き込みでいっぱいに。絶対この紙1枚におさまるぶんだけしかメモしない! と決めて、厳選記述にするよう心掛けています。が…それでも多くなってしまう。

41号に掲載の欲しい文具や注目アイテムなど語りはじめると何行あっても足りないところ、今回はp108~109の小日向の新連載「筆欲を満たす試み」について書きたく思います。

筆欲が満たされる瞬間

文具好きはとかく「何を書くのかはさておき、いま何か文字を書きたい!」とうずうずすることが多いものです。趣味文で万年筆の写真を見ていても、そう感じます。

それは「筆欲が湧いた時」。

また、文字を書いていて時々「うわぁ、いま自分はすごく書く気分が盛り上がってるな」と感じることがあります。何かもう、紙とペン先と手とが一体化したようになって、集中力が高まり、良い考えも浮かんできたりなどして、もりもりといつまでも書いていたくなるような状態です。

それが「筆欲が満たされている時」。

筆欲が満たされる状態はいつどのような瞬間に訪れるのか。気づいたら満たされているという時はもちろん嬉しいものですが、できることなら意図的にその瞬間を作ることで満たされてみたい。いや、満たしたい。満たすんだ。

そんな気持ちで筆欲と向き合ってみたものが、今回の記事です。

「筆欲」という言葉は、趣味の文具箱 vol.35の特集「筆欲を満たす ペンと紙」以来すっかりなじみ深い“文具好きの日常語”となりました。…あらっ、まだ日常語じゃない? では日々筆欲を思い、筆欲を満たし、自分は文具とどのような瞬間に盛り上がれるのか、ひとつ考えてみるのもいかがでしょう。

気分の上がる線がある

今回の記事で「文字を書いていてここが気持ちいいのでは」と示したのは、ひらがなのカーブや漢字の横線繰り返し+縦線で貫く、といった記述パーツでした。

子どもの頃から「この文字は好き」というものが、皆さんにもおありなのではないでしょうか。

私は、ひらがなでは「らりるれろ」が特に好きでした。まず第一に「らりるれろ」の音の響きが愉快なのと、第二にその音になんてぴったりな文字の形なんだ! とわくわくしたことがきっかけです。らりるれろ最高。

また漢字の場合は「線がたくさん平行しているもの」が好きなタイプのひとつでした。「書」とか「筆」とか、「冊」とか。冊なんていかにもぶ厚い紙が綴じられた姿のようで、こんな形の棚があったら文具を収納したくなるだろうな…と思い、「棚として使いやすそうな形」を想像して書いてみたり。

誌面に載せた「趣」の字は、「耳(あるいは「取」)」がコンパクトに凝縮されていて、横線を短めに引いたあとに縦線でそれぞれをつなげていく時に一種の達成感を抱くものです。

記事にある手書き文字には、パイロット フォルカンやモンブラン ポエム、ペリカン スーベレーン M800などの万年筆やつけペンを用いました。これがまたそれぞれに気持ちいい!

下は撮影時に書き損じた文字たちです。▽

d20170308-01_1

狙い通りに書けなかった文字たちが寄せ集まったところもまた愛らしく。それは確かに書いていた時には心地良いペン先と紙との摩擦が生まれ、気分が盛り上がった瞬間の文字だったからこそ、形のバランスにおいて失敗していたとしても親しみの湧く姿をしているのでした。

文字を綺麗な形に書けた時、それは飛び上がるほどに嬉しいものですが、書いたあとの見た目だけではなく「書いているその時の感触、音、筆記速度の違い、線によって変化させる筆圧、乾いていくインク色」などによって得られる満足感はかけがえのないものです。それらをひっくるめて「筆欲を満たす」ことであり、次号以降もしばし筆欲を満たす試みを続けてまいります。

趣味の文具箱 vol.41、ぜひ御一読ください!

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小日向 京(こひなた きょう)

小日向 京(こひなた きょう)

「趣味の文具箱」ライター。日常生活における手書きと文具の有効活用を日々研究し続けている。著書「考える鉛筆」(アスペクト)。

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