ブランドの歴史[ファーバーカステル伯爵コレクション]~伯爵が発想した至高のコレクション~
GRAF VON FABER-CASTELL
ファーバーカステルの最高級筆記具ライン。「GRAFVON(グラフ・フォン)」はドイツ語で「伯爵の」を意味する。1993年、8代目社長アントン・ヴォルフガング・フォン・ファーバーカステル伯爵が、4代目ローター・フォン・ファーバーの時代に作られた銀製のエクステンダーとペンシルに感銘を受け、それを元に伯爵コレクションの第1号としてペンシルエクステンダーを製品化した。
2003年からは稀少素材を用いた限定万年筆「ペン・オブ・ザ・イヤー」を毎年発表。定番シリーズにもペルナンブコなどの稀少天然木素材がふんだんに使用されている。全ての伯爵コレクションには、ファーバーカステル家の紋章が刻印されている。
100年の時を超えた情熱
ファーバーカステル伯爵コレクションの発想の原点になったのは、100年以上前の19世紀後半、4代目ローター・フォン・ファーバーの時代に作られた純銀製のペンシルエクステンダーだ(写真下)。この頃の筆記具のように、時を超えて愛される製品を世に送り出したい。そんな8代目アントン・ヴォルフガング・フォン・ファーバーカステル伯爵の情熱が、1993年に結実した。
1986|19世紀半ば(4代目ローター・フォン・ファーバーの時代)に作られたポケットペンシルと純銀のエクステンダーなどを、8代目伯爵が入手。伯爵コレクションの構想を練り始める。
1993|ファーバーカステル伯爵コレクションの製品化第1号となるペンシルエクステンダーを発売。
2003|極めて希少な高級素材を使い、熟練工による職人技を駆使したペン・オブ・ザ・イヤー(年間限定生産品)がスタート。
2014|ペン・オブ・ザ・イヤーのコンセプトを希少素材から歴史的な人物や建造物に変え、再スタートする。
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この記事は趣味の文具箱特別編集のムック「世界のペンブランド」(2016年4月10日発行)の内容を一部抜粋して構成されています。「世界のペンブランド」は国内外50以上のペンブランドをABC順に紹介。各ブランドを代表する魅力的な万年筆、ボールペン、シャープペンシル、鉛筆などを幅広く紹介。ペン好き必携、保存版の1冊です!
※記事の内容は「世界のペンブランド」発行当時のものです。ブランドや商品の情報等は変更されている場合があります