ブランドの歴史[アウロラ]~自社生産を貫く才色兼備のイタリアンペン~
AURORA
イタリア最初のペン製造業者として、1919年に北部の工業都市トリノに創業。ペン先からボディに至るまですべて自社工場で生産され、熟練した職人芸が施される「メイド・イン・イタリー」にこだわる。
1930年代には「オプティマ」、49年には工業デザイナー、マルチェロ・ニッツオーリによる「88(オッタントット)」、70年には建築家マルコ・ザヌーゾによる「アスティル」、「テッシー」を発表。創業からまもなく100年を迎えようとする現在まで、常に「機能とデザインの調和」を求める製品作りを重ねている。
軸のレジン素材は自社で配合・成形する「アウロロイド樹脂」。これを用いたオプティマや限定ペンの、世界にふたつとない美しさに魅せられるファンが多い。
温故知新のもの作り
アウロラの現在の主力シリーズであるオプティマは1930年代、88は1950年代にヒットしたシリーズを現代に甦らせたもの。70年代には工業デザイン史に残る名作も生まれている。イタリアらしさ、イタリアメイドへの誇りに満ちたペンを作り続けている。
1919|ヴェローナ家により、イタリア初の万年筆メーカーとして北部の工業都市トリノに創業。
1938|カラフルなセルロイド軸の万年筆、オプティマを発売。(オプティマは1940年代に販売を完了する)
1947|88(オッタントット)を発表。
1952|88が欧州で100万本以上の販売実績を上げる。
1970|建築家、マルコ・ザヌーゾのデザインによるアスティル、テッシーを発売。ともにMoMA(ニューヨーク近代美術館)に永久展示される。
1990|名品88を現代版にアレンジして発売。
1992|初の限定品コロンボを発売。
1994|オプティマベースの75周年記念万年筆発売。
2003|大陸シリーズがスタート。
2010|マーレ・リグリア発売。
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この記事は趣味の文具箱特別編集のムック「世界のペンブランド」(2016年4月10日発行)の内容を一部抜粋して構成されています。「世界のペンブランド」は国内外50以上のペンブランドをABC順に紹介。各ブランドを代表する魅力的な万年筆、ボールペン、シャープペンシル、鉛筆などを幅広く紹介。ペン好き必携、保存版の1冊です!
※記事の内容は「世界のペンブランド」発行当時のものです。ブランドや商品の情報等は変更されている場合があります