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2017.01.25

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小日向日記│赤青鉛筆

小日向日記│赤青鉛筆

常日頃、万年筆と同じくらいにいつも欠かさず持ち歩いているのが通称「赤青鉛筆」です。

色鉛筆の半分が赤、もう半分が青の芯で、両側から削るもの。懐かしい昭和の筆記具という印象です。近年には、赤と青の比率が変わっているものがあったり、赤芯と黒鉛芯との組み合わせのものがあったりなどもします。

小日向が使う赤青鉛筆は、上の写真の三菱鉛筆 朱藍鉛筆 No.772です。赤青鉛筆には珍しい六角軸で、三菱鉛筆には他に丸軸のNo.2667もありますが、No.772のほうが机の上で転がりにくいという利点があります。

赤青鉛筆を使う理由にはいくつかあって、

◆赤と青の発色が良い
◆2色を持ち替えることなく、片手でくるりと回して使い分けられる
◆芯が軟らかく、筆圧を強めたり弱めたりすることで表情が生まれるため、強調線として向く
◆安価で(No.772は1本60円+税)何本でも心おきなく使える

という機能性やコストパフォーマンスの良さのほか、

◆赤と青が半分半分になった軸が愛らしい
◆鉛筆を両側から削るという斬新な使い方
◆机に置いた時の木軸のあたたかみあふれる音

といった愛玩欲を満たしてくれるところにあります。

今こそ、赤青鉛筆

古くから文具店に並ぶアイテムの中でも年季の入った赤青鉛筆。これが現代生活にもマッチするのは、プリントアウト書類との相性の良さにあります。

整った文字が並ぶ読みやすい書類は、ともすると平面的に見えて文章が目に入ってこないという弱点もあり、そこへ赤青鉛筆で要所に強調線をひくと、ぐっと文章が立体的になります。

配布書類を読む時には、その場でポイントに赤と青で下線をひいたり、丸や四角で囲んだりすることで、再び読み返す時の「言葉が頭へ入ってくる度合い」が一気に高まるのです。

これはとても快感!

文章に付箋を貼るような感覚で抽出していくことが楽しく、書類以外でもどこかに強調線をひくところはないか…と探しはじめ、手書きの日記や手帳など至るところを立体化させたくなります。

ただし、付箋を貼りすぎるとかえってどこが要点なのだかわけがわからなくなるのは赤青鉛筆強調線も同じ。赤青色とりどりなだけの風景になってしまいます。そこで「本当に大切なところ」にマーキングする癖もつくようになります。

文章作業にも快適

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赤青鉛筆のもうひとつの活躍の場面は、原稿を書く時です。

上の写真は趣味の文具箱の本文原稿です。趣味文の本文は1段14字×34行で、20字×20行の400字詰め原稿用紙を掲載時と同じように14字で改行させて書き、行数を青鉛筆で原稿用紙の上に書き記していきます。

すべての行数番号を書くことはありませんが(段落の始めや終わりとか、きりのいいところとか、本文のページや段が変わるところでいい)、この行数を書く時に「貯金箱に小銭がいくら貯まったかな」と数えるような楽しみがあって嬉しいものです。

文章を直したところや、それによって変動する文字数(というより枡目の固まり)にも、赤や青で印をつけていきます。

この作業は赤青鉛筆なしでは成立しない…というほど欠かせないものです。

原稿書きにはワープロを使う方法もありますが、書きながら言葉を立体化させるためにはこのやり方が自分には最もシンプルかつ迅速に運びます。

ワープロ画面に赤青鉛筆で書き込んで加筆訂正できるのなら、また変わってくるのだろうけれど…というくらい。

それでも文字を打つのと書くのとでは経過から結果まで使う頭が異なるため、このやり方を変えることはないでしょう。

そして赤青鉛筆は、使っていない時にもそのあたりに転がっているだけで愛くるしいものです。

筆立てにきちんとおさまって芯先をのぞかせていても、ノートの間に挟まっていても、資料を見に行った本棚に置き忘れていても可愛い。

そんな赤青鉛筆と、これからもずっと仲良しでいたいなと思います。

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小日向 京(こひなた きょう)

小日向 京(こひなた きょう)

「趣味の文具箱」ライター。日常生活における手書きと文具の有効活用を日々研究し続けている。著書「考える鉛筆」(アスペクト)。

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