祝!ズーム30周年
(この記事は2016年9月からスタートした「【趣味の文具箱】Mail Magazine」の内容を一部を転載して構成されています)
新しい情報をいち早く、新鮮なうちにお届けする。これが雑誌の宿命。新しい物事には、驚きや刺激があります。自分の感性に近いモノであれば、どんなものかワクワク、ドキドキするもの。
でも文房具の世界では、シンプルで機能的だからこそ、ずっと使い続けられているロングセラーな良品もたくさんあります。ロングセラーだからこそ登場してくる「○周年記念モデル」は、盛大に盛り上げたい!と思っています。
30周年を迎えやっと登場したのがトンボ鉛筆のズーム30周年記念モデル。太軸の505と細軸の707がメタリックなシルバーカラーで登場しました。この2つのモデルは、雑誌作りの仕事には欠かせない道具となっています。505は校正などの赤字を入れるための赤ペンとして、水性ボールペンをかなりヘビーに使っています。インクは「顔料×直液式」で水濡れに強い。インク出の安定感も抜群。そして最後まできっちり使いきることができる。安定かつ心地良い筆記感覚に惚れ込んだ某M編集部員はリフィルだけたくさん揃えて、リフィル単体でも使っているほど(リフィルに付いているキャップも作りがしっかりしています)。でも505の深い魅力は、軸のデザインにあります。握る位置が約13mmという軸の直径は多くの名品と呼ばれるペンにほぼ共通している太さ。グリップはエストラマーを使い、軸全体が低重心設計なので握ったときの安定感が絶妙なのです。
707はシャープペンシルを活用しています。4Bくらいの濃度の高い芯を入れ、いざというときに取り出すペンとしてカバンのポケットの端に常備しています。取材の現場では初対面の挨拶もそこそこに核心の話が突然始まることも多々あります。そんなときこの707が活躍します。
使えば使うほどに、ロングセラーの理由がよくわかるこのシリーズ。さっそく30周年記念モデルも使い始めました。ボールペンのリフィルの色選び、シャープペンシルの芯の硬度選びを楽しみに、今度の週末もまた文具店に行ってみようと思っています。
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清水 茂樹(しみず しげき)
1965年、福島県会津若松市生まれ。2004年より文具情報誌「趣味の文具箱」編集長。「ステーショナリーマガジン」「ノート&ダイアリースタイルブック」も手掛ける。ソリッドな黒軸、ネイビーブルー色のインク、風合いが育つ革、手のひらサイズが大好き。